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【大胸筋上部の鍛え方】自宅(自重・ダンベル筋トレ)とジム(バーベル・マシン)での筋トレ
多くの男性が大胸筋を鍛えて胸周りの見栄えを良くしたいと考えています。そして、腕立て伏せやダンベル筋トレに取り組む人も少なくありません。結論から言えば、盛り上がった見栄えする大胸筋を作るためには、大胸筋上部を集中的に鍛えると近道です。 大胸筋は面積の広い筋肉で、上部・下部・内側・外側に分けられます。そして腕立て伏せでもダンベル筋トレでも、大胸筋上部を効果的に鍛えるフォーム・種目があります。今回は、大胸筋上部に着目して、自宅での自重・チューブ・ダンベル筋トレからジムでのバーベル・マシントレまで、そのトレーニング方法を詳しくご紹介します。 ■大胸筋上部の働き●大胸筋の部位詳細 ●腕を斜め上に押し上げる大胸筋上部の主な働きは「腕を斜め上に押し上げる」動作です。ですので、大胸筋上部を効率的に鍛えるためには、この動作の軌道の筋トレ種目を行えばよいことになります。 この「腕を斜め上に押し上げる」動作の軌道をとる主な筋トレ種目が「足あげ腕立て伏せ」「インクラインダンベルプレス」「インクラインダンベルフライ」「インクラインベンチプレス」「インクラインスミスマシンプレス」などになります。 ■大胸筋の筋トレの負荷回数設定●まずは1セット15回で慣れれば8回筋トレをして筋肉を太く強くする場合にターゲットにする筋繊維は、速筋と呼ばれる瞬発的な動作をする筋繊維です。速筋にはFGタイプ(筋繊維TYPE2b)とFOタイプ(筋繊維TYPE2a)とがあり、それぞれに最適な負荷と反復回数は、前者で8~10回、後者で15回前後で限界がくる重さです。 なお、初心者の方は、まず15回で限界がくる負荷設定で鍛え始め、慣れてくればより高負荷の8回で限界がくる重量設定で鍛えるのがおすすめです。 ■大胸筋上部を鍛えるメリット●大胸筋全体がリフトアップされる大胸筋上部を鍛えると、大胸筋全体がリフトアップされますので、外見的な見栄えがよくなります。また、鎖骨すぐから胸の盛り上がりが始まるようになり、横から見たときの胸板の厚みが増すのもメリットです。 ■大胸筋上部を効率的に強化するためのコツ●拮抗筋の僧帽筋もしっかりとトレーニングする筋肉は必ず逆の作用をする筋肉(拮抗筋)と対になって存在しており、その片側の発達が遅れていると対の筋肉も発達しにくくなります。 大胸筋上部の拮抗筋は背中の筋肉・僧帽筋ですので、大胸筋下部のトレーニングばかりするのではなく、僧帽筋もしっかりと鍛えていくことが「急がば回れ」で非常に有効です。 ■足上げ腕立て伏せ●腰をやや曲げると効果的自宅でも器具なしで簡単にできる大胸筋上部の自重トレーニングが足上げ腕立て伏せです。 疲れてくると、ついヘソを突き出したフォームになりがちですが、それでは軌道としては普通の腕立て伏せと変わらなくなります。ですので、ポイントはやや腰を曲げるくらいの意識を持って動作を行うことです。 ●膝上げ膝つき腕立て伏せ足上げ腕立て伏せはかなり高強度の自重トレーニングですので、筋力的に行うのが難しい方は、この動画のような膝上げ膝つき腕立て伏せを行うことをおすすめします。 ●パイクプッシュアップパイクプッシュは肩の筋肉・三角筋の自重トレーニングとして知られていますが、大胸筋上部に対しても効果的で、なおかつ足上げ腕立て伏せよりも強度が低いので、特に初心者の肩におすすめです。 こちらが、パイクプッシュアップの模範的な動画ですので、まずはご参照ください。 パイクプッシュアップは、大胸筋上部が作用する軌道である「腕を上に押し出す軌道」で負荷を加えるために、大きく腰を曲げた腕立て伏せの状態で構えます。 そこから、斜め前方に上半身を下ろしていき、肘が90度になるまで上半身を下ろしたら同じ軌道で斜め後方に戻ります。 また、パイクプッシュアップで最も気をつけるべきポイントは、肩関節への負担を避けるために、肘が体幹の後ろ側にこないようにすることです。常に肘が身体の前面にある状態で動作を行ってください。 こちらのパイクプッシュアップは、足上げパイクプッシュアップと呼ばれるのもので、通常のパイクプッシュアップよりも強い負荷を大胸筋上部にかけることができます。 ■インクラインチューブチェストプレス●大胸筋上部に負荷が集中するゴム筋トレ大胸筋上部に効果の高いチューブチェストプレスのバリエーションが、斜め上方に腕を押し出す軌道で行うインクラインチューブチェストプレスです。チューブを踏んで固定する足の位置で、腕を押し出す角度が微調整できます。 ■インクラインチューブチェストフライ●大胸筋上部内側に効果的なゴム筋トレまた、こちらの動画のように、床にトレーニングチューブを取り付け、斜め上方に腕を閉じる軌道で行うインクラインチューブチェストフライは、大胸筋の上部内側に負荷を集中させることが可能です。 大胸筋上部内側には「バストを寄せて上げる」作用がありますので、男女を問わずバストアップ筋トレとして最適な種目の一つです。 ■バランスボール腕立て伏せ●体幹インナーマッスルにも効果的台などのかわりにバランスボールの上に足を乗せて腕立て伏せを行うと、不安定な動作のなかで体幹インナーマッスルも同時に鍛えることができます。 ■インクラインダンベルプレス●背中から腰ををベンチにしっかりつけるのがポイント自宅でもできるダンベル筋トレのなかで、大胸筋上部に最も効果的なのがインクラインダンベルプレスです。 苦しくなると、つい腰を浮かせてブリッジを作りがちですが、それだと軌道的には通常のダンベルと変わらなくなってしまいます。背中から腰をしっかりとベンチにつけるように意識してください。 なお、自宅トレーニングでインクラインベンチを持っていない場合は、ソファーなどを流用して大胸筋上部を鍛えることも可能ですが、やはり、効率的に鍛えるためにはインクラインベンチを用意したいものです。 ■インクラインダンベルフライ●刺激に慣れてきたら導入をこちらの動画のインクラインダンベルフライも大胸筋上部には効果的なダンベルトレーニングです。 インクラインダンベルプレスの後の追い込みや、刺激に大胸筋が慣れてきた時に導入するとよいでしょう。 なお、背中から腰をしっかりベンチにつけるようにするのが、インクラインダンベルプレスと同様に肝心です。 ■リバースグリップダンベルプレス●縦方向の刺激で大胸筋上部を鍛える通常のダンベルプレスとは反対向きにダンベルを保持するリバースグリップダンベルプレスは大胸筋上部に縦方向のとても強い刺激を与えることができる筋トレメニューです。二次的に上腕三頭筋長頭にも高い効果があります。別名、ダンベルトライセップスプレスとも呼ばれます。...
【大胸筋上部の鍛え方】自宅(自重・ダンベル筋トレ)とジム(バーベル・マシン)での筋トレ
多くの男性が大胸筋を鍛えて胸周りの見栄えを良くしたいと考えています。そして、腕立て伏せやダンベル筋トレに取り組む人も少なくありません。結論から言えば、盛り上がった見栄えする大胸筋を作るためには、...

【脊柱起立筋の構造・作用と鍛え方】腰痛や猫背の改善にも効果的なトレーニング方法
脊柱沿いのインナーマッスル=脊柱起立筋という誤解が少なくありませんが、脊柱起立筋は長背筋群に属する一筋肉群です。 その構造を解説するとともに、腰痛や猫背の改善に効果的とされる自宅でできる筋トレ方法をご紹介します。 なお、腰痛や猫背は専門医の診断と指導が必要なものも多く、今回ご紹介する筋トレ方法は、あくまでも診断において「身体を鍛えなさい」と指導された場合のものです。 ■脊柱起立筋の構造●長背筋群の一部で最大の筋肉群脊柱起立筋は脊柱沿いのインナーマッスルである長背筋群の一部で、そのなかでも最大の筋肉群です。長背筋群は、板状筋・脊柱起立筋・横突棘筋から構成されており、それぞれの構造と作用は以下の通りです。 ●板状筋(musculus spenius)板状筋は頚椎沿いに位置しており、頭板状筋(musculus spenius capitis)と頸板状筋(musculus spenius cervicis)から構成されています。それぞれの筋肉は左右一対となっており、片側が収縮すると首が回旋し、両側が同時に収縮すると顔を上へ向ける作用があります。 ●脊柱起立筋(musculus erector spinae)脊柱起立筋は、腸肋筋(musculus ilicostalis)・最長筋(musculus longissimus)・棘筋(musculus spinalis)から構成されており、外側から順に腸肋筋・最長筋・棘筋と並んでいます。文字通り、脊柱を起立(伸展)させ姿勢を維持する作用があります。 ●横突棘筋(Transversospinales muscles)横突棘筋は脊柱沿いの最深層に位置する筋肉で、上から順に半棘筋(musculus semispinalis)・多裂筋(musculus multifidus)・回旋筋(musculi rotatores)の3つの筋肉で構成されています。脊柱の伸展・回旋・支持をする作用があります。 ■脊柱起立筋の鍛え方●自重でのトレーニング方法・バックエクステンション自重で脊柱起立筋を鍛えるのに最適なのがバックエクステンションです。反動を使うと腰椎を痛めるリスクがありますので、身体を反らせる時も戻す時も、ゆっくりとコントロールした動作で行ってください。1セットの目安は20回です。 ・ハイパーバックエクステンションローマンベンチを使用して行うハイパーバックエクステンションは、バックエクステンション系種目のなかでも最高強度のトレーニング方法です。 ただし、効果が高い反面、反動を使うと腰を痛めるリスクが高いので十分に気をつけて行ってください。 ●バランスボールでのトレーニング方法・バランスボールバックエクステンションバランスボールを使ってバックエクステンションを行うと、その不安定な動作を制御するために、脊柱起立筋だけでなくさらに深層にある他の長背筋も同時に鍛えることができます。1セットの目安は20回です。 ●チューブでのトレーニング方法・チューブグッドモーニングこちらがチューブグッドモーニングの模範的な動画です。腰を痛めないために、折り返しポイントで反動を使わないこと、上半身を床と平行より低くは倒さないことが大切です。 また、本種目はインナーマッスルのトレーニングですので、身体を下ろす時も上げる時もゆっくりとした動きで動作を行い、アウターマッスルを使わないようにすることが大切です。 ・チューブバックエクステンションこちらがチューブバックエクステンションの模範的な動画です。ポイントは脊柱起立筋に負荷を集中できるよう、アウターマッスルである僧帽筋や広背筋を使わないようにすることです。 このためには肩関節を動かさず、また、身体を起こす時も下ろす時もゆっくりとインナーマッスルに届くように動作を行うことが大切です。また、腰を痛めないためにも、必要以上に上半身を反らせたり、折り返し点で反動を使わないようにしてください。 ●ダンベルでのトレーニング方法・ダンベルグッドモーニングダンベルを使って脊柱起立筋を鍛えるのなら、ダンベルグッドモーニングがおすすめです。こちらも、反動を使うと腰椎を痛める可能性がありますので、ゆっくりとコントロールした動作で行ってください。1セットの目安は20回です。...
【脊柱起立筋の構造・作用と鍛え方】腰痛や猫背の改善にも効果的なトレーニング方法
脊柱沿いのインナーマッスル=脊柱起立筋という誤解が少なくありませんが、脊柱起立筋は長背筋群に属する一筋肉群です。 その構造を解説するとともに、腰痛や猫背の改善に効果的とされる自宅でできる筋トレ方...

【ふくらはぎの鍛え方完全版】下腿三頭筋と前脛骨筋の筋トレ方法をトレーナーが解説
多くのスポーツ競技で重要な筋肉でありながら、日常での使用頻度が高いため効果的に鍛えるのが難しいのが、ふくらはぎ・下腿三頭筋や前脛骨筋です。その詳しい筋トレ方法と理論を、脚のスポーツ・テコンドーのジュニア強化選手のトレーナーも務める筆者が解説します。 ※当該選手・上岡颯選手は2020年に全日本テコンドー選手権で2位となり強化指定選手になりました(2020年5月追記)。 こちらの動画は、テコンドーJOCジュニア全日本選手権高校生部門で連続メダル奪取をし、一般部門でも全国区のメダルを奪取、リオ五輪日本代表二次選考会まで進出した筆者の息子ハヤテ選手の様子です。 このように脚を自由自在に使えるようになるまでには、身体全体を支えるふくらはぎの強化練習を繰り返し行ってきました。 今回ご紹介するのは、そのトレーナー経験から得た、生きたメソッドです。 上岡颯選手プロフィール【主な戦績】JOC全日本ジュニア選手権準優勝全日本選手権東日本地区大会優勝全日本学生選手権準優勝全日本選手権準優勝 ■ふくらはぎの筋肉と作用●特に下腿三頭筋と前脛骨筋が重要ふくらはぎのなかでも主となる筋肉が下腿三頭筋で、足首関節を伸展させる作用があります。 下腿三頭筋の拮抗筋として、足首関節を屈曲させる作用があるのが前脛骨筋です。 ■ふくらはぎを効果的に鍛える方法●日常生活では得られないレベルの負荷を与える歩行に不可欠なふくらはぎの筋肉・下腿三頭筋と拮抗筋の前脛骨筋は、人体のなかで最も使用頻度の高い筋肉群です。このため、刺激に対する耐性が極端に高く、他の筋肉部位を鍛えるレベルで筋トレをしても簡単には発達しません。ふくらはぎを強化するためには、主に以下の二つのメソッドで爆発的な刺激を与えていく必要があります。 ①高反復回数:100~200回ほどの極めて多い反復回数で限界まで追い込む方法。スタミナトレーニングや引き締めトレーニングに有効。 ②超高負荷:高重量や衝撃負荷によって追い込む方法(反復回数は20回目安)。筋力向上や筋肥大トレーニングに有効。 ■ふくらはぎのウエイトトレーニングふくらはぎ筋トレの基本となるのが自重やフリーウエイトを使ったウエイトトレーニングです。その代表種目をご紹介します。 ●スタンディングカーフレイズもっとも基本的なふくらはぎ筋トレの種目がこちらのカーフレイズです。ダンベルを保持して負荷を高めることもできますが、高重量・高負荷をかけることはできませんので「引き締めトレーニング」に向いています。 ●シングルレッグカーフレイズスタンディングカーフレイズの負荷強度を高めたい場合は片足で行うのが効果的です。また、台の上などに乗り、可動範囲を広げることで強度をさらに高めることができます。 ●バーベルカーフレイズさらに負荷強度を高めたい場合は、バーベルを担いで行うとよいでしょう。ただし、腰に不安のある方にはあまりおすすめできません。 ●シーテッドカーフレイズ意識や負荷をよりふくらはぎに集中したい場合は、この動画のようなシーテッドカーフレイズがおすすめです。負荷はバーベルでなくてもダンベルでもかまいません。また、腕で膝を押すことで追い込みを行うことも可能です。 ●マシン・ドンキーカーフレイズ 最も効率的なふくらはぎのウエイトトレーニングがマシンを使ったカーフレイズやドンキーカーフレイズです。 ■ショックメソッドでのふくらはぎ筋トレ●ジャンプメソッドと呼ばれる高強度トレーニングジムでマシンを使って高負荷をかけるほかに、自重だけでも十分な刺激をふくらはぎに与える方法があります。その一つが陸上競技のトレーニングなどでよく行われるジャンプメソッドです。 ●移動しながらのジャンプメソッド格闘技など相手の力を受ける競技では、自分が力を入れるポジティブな筋力のほかに、相手からの力に耐えるネガティブな筋力も必要になります。 それを鍛えるのが移動しながらのジャンプメソッドで、着地時に身体を支えることでネガティブな筋力が鍛えられます。特に、下腿三頭筋の拮抗筋である前脛骨筋に対しても効果的です。 ●ハイブリッドジャンプメソッドこちらは筆者の息子ハヤテ選手が実際に行っているふくらはぎの筋トレで、ナショナルトレーニングセンターでの強化練習でも行われたものをアレンジしたものです。基本となる各種のジャンプメソッド→各種の移動ジャンプメソッド→仕上げの連続ジャンプメソッドという組み立てです。 具体的メニュープログラムは下記の通りです。かなり高強度のトレーニングメニューなので、体調・体力を考慮しながら内容を軽くするなど調整してチャレンジしてみてください。なお、基本ジャンプメソッドは一回一回を全力で行ってください。 ①両足つま先ジャンプ(60秒) インターバル(30秒) ②右足つま先ジャンプ(60秒) インターバル(30秒) ③左足つま先ジャンプ(60秒) インターバル(30秒) ④開脚つま先ジャンプ(60秒)...
【ふくらはぎの鍛え方完全版】下腿三頭筋と前脛骨筋の筋トレ方法をトレーナーが解説
多くのスポーツ競技で重要な筋肉でありながら、日常での使用頻度が高いため効果的に鍛えるのが難しいのが、ふくらはぎ・下腿三頭筋や前脛骨筋です。その詳しい筋トレ方法と理論を、脚のスポーツ・テコンドーの...

【前腕筋群・腕橈骨筋の自宅筋トレ方法】手首の強さに重要な鍛え方をアームレスラーが解説
前腕筋群は各種の腕・手を使うスポーツの競技能力に大きく影響する筋肉で、球技・格闘技・腕相撲などのパフォーマンスに非常に重要な部位です。 その鍛え方・自宅筋トレ方法を「前腕のスポーツ」とも呼ばれるアームレスリング元日本代表が詳しく解説します。 執筆者(上岡岳)プローフィール【アームレスリング主戦績】全日本マスターズ80kg超級2位アジア選手権マスターズ90kg級3位 ■前腕筋群の機能前腕筋群は20近い筋肉から構成される筋肉群で、主に手首関節の動作を担っており、その機能は「屈曲」「伸展」「内転」「外転」「回内」「回外」と複雑で、これに加えて手の開閉にも関わっています。 ■前腕筋群の構造と作用●前腕屈筋群と前腕伸筋群に分けられる前腕筋群は、大きくは前腕屈筋群と前腕伸筋群に分けられます。それぞれの特徴は以下の通りです。 ・前腕屈筋群・円回内筋(musculus pronator teres)・橈側手根屈筋(musculus flexor carpi radialis)・長掌筋(musculus palmaris longus)・尺側手根屈筋(musculus flexor carpi ulnaris)・浅指屈筋(musculus flexor digitorum superficialis)・深指屈筋(musculus flexor digitorum profundus)・長母指屈筋(musculus flexor pollicis longus)・方形回内筋(musculus pronator quadratus) ・前腕伸筋群前腕伸筋群は前腕部外側に位置する筋肉群で、「手首を伸展させる」働きがあり、以下の筋肉で構成されています。 手首を巻き込み腕を引き寄せる動作に連動するため、腕相撲はもちろん、組み技系格闘技などで重要な筋肉です。 ・腕橈骨筋(musculus...
【前腕筋群・腕橈骨筋の自宅筋トレ方法】手首の強さに重要な鍛え方をアームレスラーが解説
前腕筋群は各種の腕・手を使うスポーツの競技能力に大きく影響する筋肉で、球技・格闘技・腕相撲などのパフォーマンスに非常に重要な部位です。 その鍛え方・自宅筋トレ方法を「前腕のスポーツ」とも呼ばれる...

【上腕二頭筋長頭の鍛え方】自重・チューブ・ダンベル・バーベル・マシン別に筋トレ方法を解説
上腕二頭筋長頭は上腕筋や前腕筋群との共働性が強く、腕の筋力に深く関わる筋肉部位なので、とくに競技能力の向上に重要です。その鍛え方を自宅(自重・ダンベル・チューブ)とジム(バーベル・マシン)の筋トレメニューから厳選してご紹介します。 執筆者(上岡岳)プローフィール【アームレスリング主戦績】全日本マスターズ80kg超級2位アジア選手権マスターズ90kg級3位 ■上腕二頭筋の構造と作用●上腕二頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止読みかた:じょうわんにとうきん英語名称:biceps部位詳細:長頭|短頭起始:肩甲骨関節上結節|肩甲骨烏口突起先端停止:橈骨粗面 ●長頭と短頭に分けられ主に肘関節を屈曲させる上腕二頭筋は、外側に位置する長頭と内側に位置する短頭に分けられます。 長頭は肘関節基部の上腕筋と共働して肘関節を屈曲させる作用を、短頭は肘関節屈曲にくわえて前腕の回外作用を持っています。 ■上腕二頭筋長頭の共働筋●肘関節基部にある上腕筋と共働する上腕二頭筋長頭と強い共働関係にある上腕筋は、体積としては小さな筋肉ですが、収縮力の強い半羽状筋という筋繊維構造をしており、腕の筋力の観点からは上腕二頭筋長頭以上に重要な筋肉です。 上腕筋は上腕二頭筋のトレーニングのなかで同時に鍛えられますので、腕力の欲しい方は、上腕二頭筋長頭の筋トレを重点的に行うことをおすすめします。 ■自重での上腕二頭筋長頭のトレーニング方法●パラレルグリップ懸垂上腕二頭筋長頭に効果の高い自重トレーニングが、手の平が向き合うように構えて行うパラレルグリップ懸垂です。 背筋を鍛える懸垂は、胸を張って肩甲骨を寄せるのが基本ですが、上腕二頭筋に負荷をかける懸垂は、逆に背中を丸め気味にして腕だけで身体を持ち上げるほうが効果的です。 ■チューブでの上腕二頭筋長頭のトレーニング方法●チューブハンマーカールトレーニングチューブを使って上腕二頭筋長頭を集中的に鍛えられるのが、手を縦に構えて行うチューブハンマーカールです。 ●チューブリバースカール手の平を下に向けて行うチューブリバースカールは上腕筋を集中的に鍛えるのに効果的です。 ■ダンベルでの上腕二頭筋長頭のトレーニング方法●ダンベルハンマーカールダンベルハンマーカールは上腕二頭筋長頭を集中的に鍛えられるダンベルカールのバリエーションです。ダンベルを振り回さずに、ゆっくりとした動作で確実に効かせてください。 ●手首を痛めないグリップ方法なお、ハンマーカールで引き起こされやすいのが手首の関節痛ですが、写真のようにバーを握りしめず、親指と人差し指の上にダンベルプレートを乗せるように保持すると、かなり手首への負担が軽減されます。 ●ダンベルサイドカールダンベルサイドカールはダンベルハンマーカールのバリエーションの一つで、上腕二頭筋長頭のマイナーな作用である肩関節の水平内転・屈曲を利用した、非常に収縮率の高いトレーニング方法です。 ■バーベルでの上腕二頭筋長頭のトレーニング方法●バーベルリバースカールバーベルを使う上腕二頭筋長頭の筋トレとしておすすめなのが、バーベルリバースカールです。共働関係にある上腕筋や前腕筋群も同時に鍛えることができます。 ●バーベルハンマーカールまた、こちらの動画のようなトライセプスバーを用いたバーベルハンマーカールは、高重量・高負荷で上腕二頭筋長頭を鍛える種目です。 ■マシンでの上腕二頭筋長頭のトレーニング方法●ケーブルハンマーカールケーブルハンマーカールは、動作のあいだ常に負荷がかかり続けるため、とても効率的に上腕二頭筋長頭を鍛えることが可能です。 なお、動画のようにロープアタッチメントを使うバリエーションがおすすめです。 ■腕の筋トレ記事上腕三頭筋長頭の鍛え方上腕三頭筋短頭の鍛え方上腕二頭筋長頭の鍛え方上腕二頭筋短頭の鍛え方上腕筋のトレーニング法前腕筋のトレーニング法腕を太くする筋トレ方法 ■筋トレだけでなく食事も大切 ●筋トレの三大要素は「筋トレ」「食事」「睡眠」 上腕二頭筋に限らず、筋トレの三大要素は「筋トレ」「食事」「睡眠」です。このどれが欠けても、効率的な筋肉の発達はありません。とくに食事には細心の心がけが必要で、ある意味、筋トレ自体以上に大切な要素と言えるでしょう。 筋肉を発達させていく場合、体重1kgにつき2gの純タンパク質が必要となります。かなりの量ですが、そのためには、食事に関する栄養学的な知識を身につけることが必須です。 ●上腕二頭筋を発達させる食事メニュー なにも上腕二頭筋の筋トレだけではありませんが、トレーニングをしたら筋肉の超回復と筋肥大に必要となるタンパク質を適切に摂取しましょう。タンパク質摂取が不十分だと、せっかくのトレーニングが結果になりませんので注意が必要です。 筋肥大に必要なタンパク質量の目安は、男性の場合で体重1kgあたり約2g前後(純タンパク質)です。なお、おおよその計算方法ですが、タンパク質食品の重さは純タンパク質1gの5倍の重量になります(例:肉類100gに純タンパク質は20g含まれる)。 ▼関連記事 筋トレ食事メニュー例|筋肉をつけるレシピやダイエット減量期のコンビニ食まで解説
【上腕二頭筋長頭の鍛え方】自重・チューブ・ダンベル・バーベル・マシン別に筋トレ方法を解説
上腕二頭筋長頭は上腕筋や前腕筋群との共働性が強く、腕の筋力に深く関わる筋肉部位なので、とくに競技能力の向上に重要です。その鍛え方を自宅(自重・ダンベル・チューブ)とジム(バーベル・マシン)の筋ト...

【上腕二頭筋短頭の鍛え方】自重・チューブ・ダンベル・バーベル・マシン別に筋トレ方法を解説
上腕二頭筋短頭は、肘関節の屈曲だけでなく前腕の回旋作用も持つため、各種のスポーツ競技に重要な筋肉部位です。また、腕も太さに強く関わる部位なので、逞しい二の腕を作るでも鍛えることが重要になります。その鍛え方を自宅(自重・ダンベル・チューブ)とジム(バーベル・マシン)の筋トレメニューから厳選してご紹介します。 執筆者(上岡岳)プローフィール【アームレスリング主戦績】全日本マスターズ80kg超級2位アジア選手権マスターズ90kg級3位 ■上腕二頭筋の構造と作用●上腕二頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止読みかた:じょうわんにとうきん英語名称:biceps部位詳細:長頭|短頭起始:肩甲骨関節上結節|肩甲骨烏口突起先端停止:橈骨粗面 ●長頭と短頭に分けられ主に肘関節を屈曲させる上腕二頭筋は、外側に位置する長頭と内側に位置する短頭に分けられます。 長頭は肘関節基部の上腕筋と共働して肘関節を屈曲させる作用を、短頭は肘関節屈曲にくわえて前腕の回外作用を持っています。 ■上腕二頭筋の前腕回旋作用●前腕を回外させる働きがある肘から先の部位(前腕と手)は、非常に複雑な動きをしますが、その動作には回外・回内・内転・外転・伸展・屈曲などがあり、上腕二頭筋短頭は前腕の回外作用に強く関わっています。 試しに、片手で上腕二頭筋に触れ、手の平を下向けた状態から上に回してください(回外回旋)。上腕二頭筋、特に内側の部分が動くのが実感いただけると思いますが、その部位が上腕二頭筋短頭です。 ■自重での上腕二頭筋短頭のトレーニング方法●逆手懸垂逆手懸垂(チンアップまたはチンニング)は上腕二頭筋短頭に効果の高い自重トレーニングです。 背筋をターゲットにした懸垂は、胸を張り肩甲骨を寄せるのが基本ですが、上腕二頭筋短頭に効かせるためには、あえて背中を丸めて腕の筋力だけで動作することが大切です。 ・机を使った逆手斜め懸垂懸垂が苦手な方や、懸垂装置がない方は、この動画のように机を流用した逆手斜め懸垂を行うことで上腕二頭筋を鍛えることが可能です。 ■チューブでの上腕二頭筋短頭のトレーニング方法●チューブカール懸垂など自重トレーニングの仕上げに最適なのがチューブカールです。 肘を曲げたポジションで拳を回外方向に回旋させることにより、上腕二頭筋短頭が最大収縮して効果が倍増します。 ●チューブドラッグカールこちらがチューブドラッグカールの模範的な動画です。腕を曲げ始めると同時に肘を後ろに引くように肩関節を動かし、上腕二頭筋を最大収縮させることに集中します。 それ以上、肘が曲がらない場所までチューブを引き上げたら、手首を手前に曲げる動作を加えることで、さらに強く上腕二頭筋短頭を収縮させることができます。 ●チューブコンセントレーションカールチューブコンセントレーションカールは、座って肘をひざの内側につき、回外回旋させる(前腕を回転させる)ことによって、上腕二頭筋短頭を完全収縮させられるチューブ筋トレです。 その名の通り、しっかりと意識を上腕二頭筋に集中(コンセントレーション)させて行ってください。 ■ダンベルでの上腕二頭筋短頭のトレーニング方法●ダンベルコンセントレーションカールダンベルコンセントレーションカールは、上腕二頭筋短頭を集中的に鍛えられる種目です。 ダンベルを上げながら拳を回外方向に回旋させることにより、上腕二頭筋短頭が最大収縮します。 ●インクラインダンベルカールインクラインダンベルカールは、肘を体幹の後方に置くことで上腕二頭筋短頭を強く収縮させることのできる筋トレ方法です。 肘を動かさず、肩の直下に固定して動作をすることが最大のポイントです。 ■バーベルでの上腕二頭筋短頭のトレーニング方法●バーベルドラッグカールバーベルドラッグカールは、動作の途中で肘を引くことにより上腕二頭筋短頭を強く追い込む種目で、カール系では唯一のコンパウンド種目です。 バーベルを挙げることよりも、上腕二頭筋を最大収縮させるイメージで行うと効果的です。 ■マシンでの上腕二頭筋短頭のトレーニング方法●ケーブルカールマシンを使ったケーブルカールは、上腕二頭筋が完全収縮した状態でも負荷がかかり続けるので、とても効率的に鍛えることのできる単関節トレーニングです。 ●ケーブルバックカール通常のケーブルカールとは前後逆に立ち、肘を後ろに引いた状態でカールを行うのが、この動画のようなケーブルバックカールです。 この種目も上腕二頭筋を最大収縮させるイメージで行うことが大切です。 ■腕の筋トレ記事上腕三頭筋長頭の鍛え方上腕三頭筋短頭の鍛え方上腕二頭筋長頭の鍛え方上腕二頭筋短頭の鍛え方上腕筋のトレーニング法前腕筋のトレーニング法腕を太くする筋トレ方法 ■筋トレだけでなく食事も大切 ●筋トレの三大要素は「筋トレ」「食事」「睡眠」 上腕二頭筋に限らず、筋トレの三大要素は「筋トレ」「食事」「睡眠」です。このどれが欠けても、効率的な筋肉の発達はありません。とくに食事には細心の心がけが必要で、ある意味、筋トレ自体以上に大切な要素と言えるでしょう。 筋肉を発達させていく場合、体重1kgにつき2gの純タンパク質が必要となります。かなりの量ですが、そのためには、食事に関する栄養学的な知識を身につけることが必須です。...
【上腕二頭筋短頭の鍛え方】自重・チューブ・ダンベル・バーベル・マシン別に筋トレ方法を解説
上腕二頭筋短頭は、肘関節の屈曲だけでなく前腕の回旋作用も持つため、各種のスポーツ競技に重要な筋肉部位です。また、腕も太さに強く関わる部位なので、逞しい二の腕を作るでも鍛えることが重要になります。...