腹直筋下部を引き締めるのに最適なチューブトレーニングであるチューブレッグレイズのやり方や動作ポイントについて動画をまじえて解説します。
■チューブレッグレイズが効果のある筋肉部位
●腹筋群の英語名称・構造・部位詳細・起始停止
読みかた:ふっきんぐん
英語名称:abdominal muscles
部位詳細:腹直筋|外腹斜筋|内腹斜筋|腹横筋
起始:恥骨稜・恥骨結合・恥骨結節|第5~12肋骨外面|胸腰筋膜深葉・上前腸骨棘・鼡径靭帯・腸骨稜|第7~12肋軟骨内面・鼡頚靭帯・上前腸骨棘
停止:剣状突起・第5~7肋軟骨外面|鼡径靭帯・腹直筋鞘前葉・腸骨稜外唇|第10~12肋骨下縁・腹直筋鞘・精巣挙筋|剣状突起・白線・恥骨
チューブレッグレイズは腹筋群のなかでも腹直筋下部に特に集中的な効果があります。
■チューブレッグレイズの動画とやり方
こちらがチューブレッグレイズの動画です。反動を使わないこと、腰を反らさないことが動作のポイントです。
腰を反らせたり反動を使うと、腰椎に負担がかかり腰痛の原因にもなりますので、十分に注意して動作を行ってください。また、セット中は足を床につけないようにすることも大切です。
【本種目のやり方とフォームのポイント】
①下からゴムの張力がかかる状態でトレーニングチューブをセットして構える
②息を吐きながら、脚を床から45度程度まで上げる
③脚を上げたら、息を全て吐いて顎を引き、腹筋群を完全に収縮させる
④ゆっくりと筋肉に負荷をかけながら元に戻る
⑤足は床につけず、また、反動も使わずに再び足を上げていく
■チューブレッグレイズの目的別の重量負荷設定
筋トレで鍛える骨格筋を構成している筋繊維には以下の三種類があり、それぞれの特徴は次の通りです。
①速筋繊維TYPE2b
約10秒前後の短い時間に爆発的・瞬発的な収縮をする特徴があり、トレーニングにより強く筋肥大します。10回前後の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。
②速筋繊維TYPE2a
10~60秒ほどのやや長時間で瞬発的な収縮をする特徴があり、トレーニングによりやや筋肥大します。15回前後の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。
③遅筋繊維TYPE1
60秒以上数分・数時間の持続的・持久的な収縮をする特徴があり、トレーニングにより筋肥大せずに筋密度が上がります。20回以上の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。
つまり、筋肥大バルクアップ目的なら①、細マッチョ筋トレや女性の部分ボリュームアップ目的なら②、減量引き締めダイエット目的なら③、の負荷回数設定で筋トレを行っていきます。ただし、腹筋郡・前腕筋郡・下腿三頭筋など日常での使用頻度が高い部位は、基本的に20回以上高反復回数で鍛えます。
なお、腹筋群は遅筋繊維の比率がとても高い部位ですので、目的を問わず20回以上の高反復回数で鍛えていくのが一般的です。
■おすすめのトレーニングチューブ
トレーニングチューブは単品で買い揃えるよりも、強さの違う複数のものがセットされたものを購入するのがリーズナブルです。
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■チューブトレーニングの基礎知識
●チューブトレーニングの長所と短所
チューブトレーニングは種目が豊富で、複数の筋肉を同時に使う複合関節運動(コンパウンド種目)から単一の筋肉を集中的に鍛えられる単関節運動(アイソレーション種目)まで揃っていることがメリットです。
ただし、トレーニングチューブの特性上あまり高負荷はかけられませんので、ダイエットや細マッチョトレーニングには有効ですが、筋肥大にはあまり向いていません。
ですので、チューブトレーニングの前に予備疲労として自重トレーニングやダンベルトレーニングを行うのが理想と言えます。
なお、他のチューブトレーニングメニューについては、下記の種目別解説記事をご参照ください。