ベンチプレス元世界ジュニアチャンピオンの長谷川直輝です。2018年10月13日-14日に新潟県の六日町で行われた第30回全日本ベンチプレス選手権大会に参加しました。
全日本3連覇がかかった試合で、気合いが入っていましたが結果は残念ながら失格となってしまいました。
成功した時の記事は多くありますが、あえて今回は失敗談から改善点までを書いていきます。
通常のフルギアベンチプレス試合に向けての調整方法
自分の場合ベンチシャツ(フルギアベンチプレス競技専用のギア)は試合1ヶ月前くらいしか着用しません。
ノーギアの地力を伸ばしベンチシャツに反映していくスタイルだからです。
ベンチシャツはノーギアよりプラス100kgまたはそれ以上を扱うため神経疲労、体へのダメージは物凄く大きいです。
いかにノーギア重量を落とさず調整するかが自分にとって大切になります。
失敗の分析 調整方法の変更と高いスタート重量設定、疲労のピーク
・今回、元世界チャンピオン渡辺雄次選手が復帰と聞いていました。直近の試合でも325kgを上げきる直前までやっているので、万全を期すためベンチシャツの着用を2ヶ月前から始めていました。
・通常の調整方法よりも1ヶ月早めた事により試技の安定感は出ており、310-320kgはほぼ失敗なしだったのでスタート重量に設定しました。試合が終わり、反省しますと310kgは高すぎるスタート重量設定でした。
・調整期間中のベンチシャツ練習の調子が良かったですが、ノーギアは220kgギリギリで普段のマイナス10kg程になってしまい、ノーギアの地力をベンチシャツに反映させるという本来のスタイルとかけ離れていました。思えば、この時に疲労の兆候は出ていました。さらに、疲労のピークが試合当日に出てしまい、調整期間中にほぼ失敗なしで挙げられていた310kgのスタート重量が試合では挙上中に失速してしまい、挙がらずとなり失格してしまいました。
失敗を踏まえた今後の課題の改善
・2019年の全日本までに1年あるので本来の持ち味であるノーギアを徹底的に伸ばす為に練習量も1日増やして、自分がどんな時でも挙げられるアベレージ重量を高める。疲労がある時でもノーギアのアベレージ重量を落とさなければフルギアは挙げられると考えています。
・全日本では練習よりもスタート、コールが長く感じてしまったのでどんな審判でも対応出来るように受け、プレスの徹底化。
・ギアの調整期間は通常通り1ヶ月程度にする。
・ベンチシャツの変更。去年からスーパーカタナローカットカラーを使用していましたが、胸につける直前でぶれやすいのでローカットカラーの前に使用していておろしやすいスーパーカタナの方が自分のノーギアを活かせると考えています。
試合のために生活習慣も改善
試合3日前に体重が94kgでしたのでその日に暴食してしまい次の日96kgになりそれがなかなか落ちず前日殆ど食事が出来なくなってしまった事により疲労感を高めてしまったと分析しています。
新潟のホテルに着いたのが前日夜遅く次の日去年の最優秀返還式が9時からあった為4時間しか睡眠がとれずそこから試合時間までに6時間もあったのでここでも疲労のピークがでてしまったのではないかと考えています。
これらの生活習慣による疲労も考慮し、
・体重を常に93-94kgの間にコントロールする。
・前日入りの時間を早めに睡眠時間を8時間は取れるように調整する。
最後に
多くの失敗要因が重なった事により今回の失格という結果にいたってしまいましたが、勝っている時には見えなかった改善点が多くまだまだ強くなる要素を発見する事が出来ました。
復帰戦のジャパンクラシックではより強くなった長谷川直輝を皆さんにお見せ出来るよう頑張っていきますので今後とも応援よろしくお願いします!