スパイダープランクは体幹トレーニングの基本種目フロントプランクに蜘蛛のような脚の動きを取り入れることにより、全身を刺激して引き締めることができるハイブリッド体幹トレです。そのやり方とコツをご紹介します。
■ベースとなるフロントプランク
まずは、スパイダープランクのベースとなるフロントプランクについて解説します。
やり方はこちらの動画の姿勢をとり30秒ほど静止するだけです。背すじを真っ直ぐ伸ばすのがポイントです。
30秒静止ができるようになったら、1分静止・2分静止と時間を伸ばしていきましょう。
■スパイダープランクの模範動画
こちらがスパイダープランクの模範的な動画です。
■スパイダープランクのやり方とコツ
先に解説したフロントプランクの静止状態(または肘を伸ばしたフロントプランク)から、片足の膝を曲げながら、同じ側の肘に当たるまで前に出します。
その後、足を戻し、一度後ろ上方にピンと伸ばしましょう。
この動作を左右交互に繰り返し、片足あたり10回を1セットの目安にしてください。
セットの間は背すじを真っ直ぐ伸ばし、足を動かす動作はできる限りゆっくりとするのがポイントです。
■スパイダープランクが効果のある筋肉部位
まず、上半身を支えるために大胸筋・三角筋・上腕三頭筋を中心とした「押す筋肉群」に効果があります。
また、体幹を真っ直ぐに維持する腹筋群(腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋)にも強い刺激が加わります。
そして、押す筋肉群の拮抗筋である僧帽筋・広背筋・上腕二頭筋など、上半身の引く筋肉群にも二次的な効果があります。
なかでも脊柱を真っ直ぐ維持するために必要なインナーマッスルである長背筋群(最長筋・多裂筋・脊柱起立背筋など)には高い効果があります。
また、スパイダープランクは下半身の筋肉群(大腿四頭筋・臀筋群・ハムストリングスなど)にも高い効果があります。
基本姿勢を保持するために大腿四頭筋、動作終盤の足伸ばし動作では臀筋群とハムストリングス(大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋)を強く刺激することが可能です。
このように、スパイダープランクは上半身・体幹・下半身と全身の筋肉を鍛えることのできる、オールインワンのハイブリッド体幹トレーニングと言えるでしょう。
■フロッグプッシュアップの目的別の重量負荷設定
筋トレで鍛える骨格筋を構成している筋繊維には以下の三種類があり、それぞれの特徴は次の通りです。
①速筋繊維TYPE2b
約10秒前後の短い時間に爆発的・瞬発的な収縮をする特徴があり、トレーニングにより強く筋肥大します。10回前後の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。
②速筋繊維TYPE2a
10~60秒ほどのやや長時間で瞬発的な収縮をする特徴があり、トレーニングによりやや筋肥大します。15回前後の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。
③遅筋繊維TYPE1
60秒以上数分・数時間の持続的・持久的な収縮をする特徴があり、トレーニングにより筋肥大せずに筋密度が上がります。20回以上の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。
つまり、筋肥大バルクアップ目的なら①、細マッチョ筋トレや女性の部分ボリュームアップ目的なら②、減量引き締めダイエット目的なら③、の負荷回数設定で筋トレを行っていきます。ただし、腹筋郡・前腕筋郡・下腿三頭筋など日常での使用頻度が高い部位は、基本的に20回以上高反復回数で鍛えます。
■自重トレーニングにおすすめの器具類
●プッシュアップバーと懸垂器具
腕立て伏せ系のトレーニングをするのに、ぜひとも用意したいのがプッシュアップバーです。手首を真っ直ぐに保てるので関節を保護できるだけでなく、動作の可動域自体が広がるため、トレーニングの効果が倍増します。
▼おすすめのプッシュアップバー
【プッシュアップバー】種類・メーカー別の効果と使い方|おすすめもご紹介
本格的に自宅筋トレを始めるならば、まず揃えたいのが懸垂ラック・装置です。懸垂だけでなく腕立て伏せ・ディップ・腹筋など、一通りの自重トレーニングができるチンニングラックから簡易的にドア部分に取り付けるものまで、さまざまなタイプがあります。
▼おすすめの自宅懸垂器具
【おすすめ自宅背筋トレーニング器具】各メーカーの懸垂ラックや懸垂装置紹介
■自重トレーニングにおすすめの筋トレグッズ
●手首保護にリストラップを
押す筋トレではどうしても手首に強い負担がかかってしまいますので、リストラップはぜひとも使用したいアイテムです。そして、入手するのであれば、普及品とは違い屈強なサポート力のあるリストラップを強くおすすめします。
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▼リストラップとは?
【おすすめのリストラップ】初心者むけに使いやすい長さやリストストラップとの違いも解説
●握力補助にパワーグリップを
上半身の引く筋トレで初心者の方に多く見られるのが「先に握力がなくなって追い込めない」というケースです。筋トレは101%で行ってはじめて成果がでます。パワーグリップを使用して引くトレーニングの効率を上げることをおすすめします。
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▼パワーグリップとは?解説記事