ダンベルトレーニングの特徴を他のトレーニング方法(自重・バーベル・マシン)と比較するとともに、筋トレ目的別に適切な重さの決め方、筋肉部位別の具体的なトレーニングメニュー方法を解説します。
あわせて、男性・女性それぞれにおすすめのダンベルのタイプと重量セットもご紹介します。
なお、初心者の方の自宅でのダンベルを使った全身の筋トレメニューについては下記の記事をご参照ください。
▼男性向けプログラム
【ダンベル筋トレメニュー】自宅で筋肥大する一週間の初心者むけプログラム
▼女性向けプログラム
女性のダンベルダイエット筋トレメニュー|効率的に痩せる一週間のプログラム例
■ダンベルの構造
一般的なダンベルは下記のパーツから構成されています。
○シャフト:ダンベルのバーのなかで握る部分
○スリーブ:ダンベルのばーのなかでウエイトをつける部分
○プレート:ダンベルに取り付けるウエイト
○カラー:プレートを固定するクリップ
なお、ダンベルにはカラーの直径が50mmのタイプと28mmのタイプがあり、家庭用としては28mmタイプが主流です。
■ダンベルトレーニングの特徴
●自重筋トレにはない単関節種目がある
まず、自重トレーニングとダンベルトレーニングを比較した場合、自重トレーニングには複数の関節と筋肉を同時に鍛える複合関節種目(コンパウンド種目)しかないので、筋肉部位を個別にトレーニングするのが困難です。
その点、ダンベルトレーニングには複合関節種目だけでなく、単一の関節と筋肉だけを鍛えられる単関節種目(アイソレーション種目)があります。これが、自重トレーニングと比較した場合のダンベル筋トレの大きな利点・長所です。
●バーベル筋トレより可動範囲が広い
次に、同じフリーウエイトトレーニングであるバーベル筋トレと比較します。この二つの筋トレ方法には、ベンチプレスとダンベルプレスなど非常に似通った種目がありますが、ほぼ全ての類似種目でダンベルトレーニングの方が広い可動範囲を持っています。
可動範囲が広いということは、鍛える対象となる筋肉が最大伸展・最大収縮をするということであり、より効率的に筋肉を刺激することが可能です。
●マシン筋トレと違い体幹が鍛えられる
最後にマシントレーニングとダンベルトレーニングを比較します。ケーブルマシンなど一部を除いたマシンのほとんどは、その動作の軌道がレール等で固定されています。
このため、ウエイトのブレを支える必要がなく、結果としてマシントレーニングでは体幹インナーマッスルが鍛えにくくなります。この点、ダンベルトレーニングではマシントレーニングはもちろん、バーベルトレーニングよりもウエイトのブレを自分自身で止める必要があり、結果として体幹インナーマッスルが強化されるというメリットがあります。
■筋肉部位別のダンベルトレーニング
ここからは、全身の筋肉部位を上半身の押す筋肉(大胸筋・三角筋・上腕三頭筋)、上半身の引く筋肉(背筋群・上腕二頭筋)、体幹の筋肉(腹筋群)、下半身の筋肉(大腿四頭筋・ハムストリングス)に分け、それぞれの具体的なダンベルトレーニングをご紹介していきます。
各筋肉部位別のトレーニングメニューは、それぞれにリンクした個別記事をご参照ください。
●大胸筋のダンベル筋トレメニュー
【大胸筋のダンベルトレーニング】上部・下部・内側それぞれの鍛え方
●背筋群のダンベル筋トレメニュー
【背筋のダンベルトレーニング】背中の筋肉=広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋の鍛え方を詳しく解説
●三角筋のダンベル筋トレメニュー
【三角筋のダンベルトレーニング】肩の前部・中部・後部の鍛え方
●上腕三頭筋のダンベル筋トレメニュー
【上腕三頭筋のダンベル筋トレ方法】各種プレス系種目とエクステンション系種目の解説
●上腕二頭筋のダンベル筋トレメニュー
【上腕二頭筋の特殊筋トレ】長頭と短頭を回旋式ダンベルカールで個別に鍛える方法
●腹筋群のダンベル筋トレメニュー
【ダンベル腹筋トレーニング】自宅で腹筋を割る最短期間の筋トレ
●下半身のダンベル筋トレメニュー
【下半身のダンベルトレーニング】自宅でできる筋トレ方法を解説
■おすすめのダンベル
●ダンベルの種類
・アイアンダンベル
画像引用:Amazon
アイアンダンベルは鉄を塗装して表面仕上げをしたタイプで、もっともリーズナブルなのが特徴ですが、錆が出たりぶつかると家具・床を傷つけやすいデメリットもあります。
・クロームダンベル
画像引用:Amazon
クロームダンベルは表面がクロームメッキされたタイプで、外観がよく部屋のインテリア性をそこないません。ぶつけると床や家具を傷つけやすく、また、やや高価なことがデメリットです。
・ラバーダンベル
画像引用:Amazon
ラバーダンベルはアイアンダンベルにラバーカバーをつけたタイプで、ぶつけても床や下部を傷つけにくく、錆で汚れることもありません。新品を使い始めの一ヶ月ほどはラバー臭が気になる場合があります。
・アーミーダンベル
画像引用:Amazon
アーミダンベルは表面がプラスチックコートされたタイプで、床や家具に傷をつけにくく、また錆が出ることもありません。20kgを超える重量に設定できないのがデメリットです。
●男性におすすめのダンベルと重さ
男性におすすめのダンベルは、ラバーダンベルです。アイアンやクロームのように床や家具を傷つけやすい難点がなく、比較的安価なのも魅力です。
ラバーダンベルには片側10kg・20kg・30kgの20kgセット・40kgセット・60kgセットがありますが、ダンベルトレーニングを継続していくと筋力も向上するので、40kgセット以下では重さが足りなくなります。
あとでプレートを買い足すとかなり割高になりますので、はじめから60kgセットを購入することをおすすめします。
▼ラバーダンベルを見る
●女性におすすめのダンベルと重さ
女性にはアーミーダンベルがおすすめです。錆が出ず、インテリア性にも優れ、転がらない多面形をしていることがポイントです。また、プッシュアップバーのかわりに使うことができるという、隠れた利点もあわせ持っています。
なお、女性といえども下半身のトレーニングにはそれなりの重量が必要になってきます。片側20kgの40kgセットがおすすめです。
▼アーミーダンベルの詳しい紹介
【女性と初心者におすすめのアーミーダンベル】重さが変えられ錆びない転がらない優れもの
■可変式アジャスタブルダンベルも便利
最近、人気が高まってきているのが、ダイヤルワンタッチで重量が変えられる可変式のアジャスタブルダンベルです。
写真のものは重量設定が2.5kg, 3.5kg, 4.5kg, 5.5kg, 8kg, 9kg, 10kg, 11.5kg, 13.5kg, 16kg, 18kg, 20.5kg, 22.5kg, 24kgと細かく設定可能で便利な上、価格的にも同重量の通常ラバーダンベルに迫るリーズナブルさなので、はじめから本タイプをチョイスするというのも非常におすすめです。
▼このアジャスタブルダンベルを見る
▼アジャスタブルダンベルの詳細解説