【ダンベルコンセントレーションカール】上腕二頭筋短頭に効かせるコツと重さや回数の設定

【ダンベルコンセントレーションカール】上腕二頭筋短頭に効かせるコツと重さや回数の設定

concentration-curl.png

上腕二頭筋の仕上げ種目として、特に短頭に有効なダンベルトレーニングであるダンベルコンセントレーションカールのやり方・効かせるコツ・効果的な重さや回数設定について動画をまじえて解説します。

■ダンベルコンセントレーションカールが効果のある筋肉部位

●上腕二頭筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

Biceps_brachii_muscle06-3.png

読みかた:じょうわんにとうきん

英語名称:biceps

部位詳細:長頭短頭

起始:肩甲骨関節上結節肩甲骨烏口突起先端

停止:橈骨粗面

ダンベルコンセントレーションカールは上腕二頭筋に効果がありますが、なかでも前腕部の回外をともなった肘関節屈曲で最大収縮をする上腕二頭筋長頭(図:赤)に効果があります。

なお、上腕二頭筋の部位ごとの作用は以下の通りです。

上腕二頭筋長頭:肘関節の屈曲

上腕二頭筋短頭:肘関節の屈曲・前腕の回外

■ダンベルコンセントレーションカールのやり方

ダンベルコンセントレーションカールは、ベンチに座り、膝の内側に鍛える腕の肘を固定して動作を行います。

本種目は高重量を追求するのには不向きで、ダンベルを上げるときも下すときもコントロールでき、さらに意識を集中(コンセントレーション)させることのできる重量で行うのが重要です。

なお、ダンベルを上げきったときに手首を回外(小指が上を向く方向)することで上腕二頭筋が最大収縮し、上腕二頭筋短頭を完全収縮させることができます。

【本種目のやり方とフォームのポイント】

①ベンチに座り、片手でダンベルをグリップし、肘を膝の内側にあてて構える

②肩関節を動かさないように注意し、肘を曲げてダンベルを持ち上げていく

③ダンベルを持ち上げたら、手首を回外回旋させて上腕二頭筋短頭を完全に収縮させる

④同じ軌道で筋肉に効かせながらゆっくりと元に戻る

■ダンベルコンセントレーションカールの目的別の重量負荷設定

筋トレで鍛える骨格筋を構成している筋繊維には以下の三種類があり、それぞれの特徴は次の通りです。

①速筋繊維TYPE2b

約10秒前後の短い時間に爆発的・瞬発的な収縮をする特徴があり、トレーニングにより強く筋肥大します。10回前後の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。

②速筋繊維TYPE2a

10~60秒ほどのやや長時間で瞬発的な収縮をする特徴があり、トレーニングによりやや筋肥大します。15回前後の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。

③遅筋繊維TYPE1

60秒以上数分・数時間の持続的・持久的な収縮をする特徴があり、トレーニングにより筋肥大せずに筋密度が上がります。20回以上の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。

つまり、筋肥大バルクアップ目的なら①、細マッチョ筋トレや女性の部分ボリュームアップ目的なら②、減量引き締めダイエット目的なら③、の負荷回数設定で筋トレを行っていきます。ただし、腹筋郡・前腕筋郡・下腿三頭筋など日常での使用頻度が高い部位は、基本的に20回以上高反復回数で鍛えます。

なお、腹筋・ふくらはぎ・前腕の筋肉は、比率として遅筋繊維の割合が高いので、基本的に20回以上の高反復回数で鍛えてください。

■組み合わせたい種目

●ダンベルカール

ダンベルコンセントレーションカールは、あくまでも上腕二頭筋(特に短頭)の仕上げ種目ですので、事前に各種のダンベルカールで上腕二頭筋全体を追い込んでおくと効果的です。

上腕二頭筋のダンベルトレーニングとして基本中の基本となるのがダンベルカールです。両手を同時に挙上してもかまいませんが、動画のように片手づつ交互に動作する方が、より上腕二頭筋に意識を集中できます。

動作のポイントは「肘を固定する」ことで、肘が前後上下に動く=肩関節が動いてしまうと、背筋群に負荷が逃げてしまいますので、肘をしっかりと固定し、肘から先だけで動作を行ってください。

●ダンベルハンマーカール

上腕二頭筋短頭と上腕筋に特に効果的なダンベルトレーニングがダンベルハンマーカールです。なお、この動作の手首の角度でバー(シャフト)を握りしめると手首関節に負担がかかりますので注意してください。

ダンベルを保持する時もこの写真のように握りしめると手首関節に負担がかかります。

多少大げさにしていますが、この写真のように薬指と小指は一切グリッピングに使わないくらいのほうが、手首関節を避けるためには適しています。

●ダンベルドラッグカール

ダンベルドラッグカールは通常のダンベルカールに肘を引く動作を加えたもので、通常のダンベルカールに比べて上腕二頭筋をより強く収縮させることが可能です。通常のダンベルカールにマンネリを感じてきたら、時々メニューに加えると良い刺激になります。

また、上腕二頭筋のなかでも短頭に負荷がかかる種目ですので、ダンベルコンセントレーションカールの直前に、予備疲労として行うのも効果的です。

■おすすめのダンベル

●ラバータイプかアーミータイプがおすすめ

ダンベルには主にアイアン・クローム・ラバー・アーミー等の種類がありますが、男性ならラバーダンベル・女性ならアーミーダンベルがおすすめです。

▼ダンベルの種類と特徴

【おすすめダンベル一覧】国内主要メーカーのアーミー・アイアン・ラバータイプの比較カタログ

■おすすめの筋トレグッズ

●手首保護にリストラップを

押す筋トレではどうしても手首に強い負担がかかってしまいますので、リストラップはぜひとも使用したいアイテムです。そして、入手するのであれば、普及品とは違い屈強なサポート力のあるリストラップを強くおすすめします。

▼リストラップとは?

【おすすめのリストラップ】初心者むけに使いやすい長さやリストストラップとの違いも解説

●握力補助にパワーグリップを

上半身の引く筋トレで初心者の方に多く見られるのが「先に握力がなくなって追い込めない」というケースです。筋トレは101%で行ってはじめて成果がでます。パワーグリップを使用して引くトレーニングの効率を上げることをおすすめします。

▼パワーグリップとは?解説記事

【おすすめのパワーグリップ】使い方の解説と男性・女性どちらにも快適なアイテム紹介

■おすすめの記事

【ダンベル筋トレメニュー】自宅で筋肥大する一週間の初心者むけプログラム

■ダンベルトレーニングの基礎知識

●ダンベルトレーニングの長所と短所

ダンベル筋トレは複数の筋肉を同時に高重量で鍛えるコンパウンド種目から、個別の筋肉をじっくり鍛えるアイソレーション種目まで種目数が豊富で、自宅筋トレでは中心となるトレーニング法です。また、バーベル筋トレよりも可動域が広くとれるというのも大きな長所です。

逆に、片手でウエイトを保持するため安定が悪く、バーベルやマシンでの筋トレに比べると高重量が扱いにくくなります。また、ダンベルやベンチ類など器具をそろえる必要もあります。

しかしながら、自宅で筋肥大バルクアップしようと思えば、やはりダンベルトレーニングの一択ではあります。

なお、他のダンベルトレーニングメニューについては、下記の種目別解説記事をご参照ください。

■ダンベルトレーニング全種目一覧

ダンベルプレス

ダンベルインクラインプレス

ダンベルデクラインプレス

ダンベルフライ

ダンベルインクラインフライ

ダンベルデクラインフライ

ダンベルローイング

ダンベルワンハンドローイング

ダンベルショルダーシュラッグ

ダンベルデッドリフト

ダンベルプルオーバー

ダンベルリバースフライ

ダンベルグッドモーニング

ダンベルショルダープレス

ダンベルアップライトロー

ダンベルサイドレイズ

ダンベルフロントレイズ

ダンベルリアラテラルレイズ

ダンベルフェイスプル

ダンベルトライセプスプレス

ダンベルフレンチプレス

ダンベルキックバック

ダンベルテイトプレス

ダンベルカール

ダンベルコンセントレーションカール

ダンベルハンマーカール

ダンベルサイドカール

ダンベルインクラインカール

ダンベルリーバースインクラインカール

ダンベルクランチ

ダンベルサイドベント

ダンベルレッグレイズ

ダンベルトゥタッチクランチ

ダンベルツイスト

ダンベルロシアンツイスト

ダンベルスクワット

ダンベルランジ

ダンベルサイドランジ

ダンベルレッグエクステンション

ダンベルレッグカール

ダンベルスティッフレッグドデッドリフト

ブログに戻る